銀杏BOYZの失恋ソング
ゴイステ解散後に峯田さんが始めた銀杏BOYZは、思春期の今この瞬間しかない儚さや、かっこ悪くて美しい姿を歌ってくれます。
よく高校時代にカラオケで歌ったりもしましたが、そんなむき出しの想いを歌った銀杏BOYZの片思いソングは、青春時代だけでなく、大人になっても響くものがあります。
それは彼らの歌が「若者の思い出話」というだけでなく、「人間が誰しも抱える孤独や渇望」という根源的な部分に触れているからかもしれません。
東京 アルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』
君と別れて僕は石ころになって 蹴っ飛ばされて転がって疲れた──銀杏BOYZによる、真っ直ぐな失恋ソング。
東京で共に過ごした日々。でも君はもういない。地元へと帰ってしまった君のことを、まだ好きなのか、後悔しているのか、それとも美しかったあの頃を懐かしんでいるだけなのか——自分でも整理のつかない感情が、言葉の端々からじんわりと滲み出てきます。
時間が経ってもうまく消えてくれない、記憶の重さ。センチメンタルな歌詞と静かなバラードの曲調が、その重さをそのまま受け止めて丁寧に歌い上げています。
飾らず、誤魔化さず、ただ真っ直ぐに、銀杏BOYZらしい不器用な切なさが響く一曲です。
BABY BABY アルバム『君と僕の第三次世界大戦恋愛革命』
失恋ソングというより、男の子の純粋な片思いを歌った一曲。「街はイルミネーション、君はイリュージョン、天使のような微笑み」——君のことを思い出すと、眩しさで自分が消えてなくなりそうになる。それでも、いつまでも君を想っていたい。明るい曲調で、寂しさよりも、強くて真っ直ぐな恋心が歌全体から溢れ出しています。
そして歌詞の最後、英語でそっと告げられる言葉。「僕が夢の中で何度君を抱き締めようとしたか、君は知らないだろう」。口には出せなかった想いの深さが、その一節にすべて込められているようです。
SKOOL KILL アルバム『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』
銀杏BOYZらしい、青春パンクロック。激しいサウンドとアップテンポなリズムに乗せて、制御しきれない思春期の恋心がぶちまけられる一曲です。
好きで好きでたまらない。妄想は膨らみ続け、自分だけの世界のなかで、ひとり恋し続けていた。その熱量と純粋さが、曲の前半には満ちています。
でも、現実は突然やってくる。彼女が見知らぬ「どっかのおしゃれ野郎」と待ち合わせをしていて、その手が彼女に触れた瞬間——積み上げてきた妄想も、自分だけの恋も、一瞬で音を立てて崩れていく。そのもがくような切なさが激しいサウンドの裏側で滲み出てきます。
駆け出しそうなほど明るくて、でも泣けてくる。その両方が同時に存在している。青春の眩しさと痛さを正直に鳴らす失恋ソングです。
夢で逢えたら アルバム『DOOR』
夢で逢えたらいいな、君の笑顔にときめいて──疾走感と幻想的なサウンドに乗せて、淡くて甘酸っぱい片思いが歌われる一曲です。
一度だけ一緒に過ごせた日があったのかもしれない。でも、彼氏がいるのかもしれない。もしそうなら、悲しい。それでも「君のことが好き」だという気持ちだけは本物で、今はそれだけで充分だと歌う。届かないとわかっていても、夢のなかでだけでも逢えたらと願う、その純粋さがこの曲の核にあります。
重くなりすぎず、でも切ない。片思いの甘さと儚さが、絶妙なバランスで同居しています。
峯田さんの歌声が胸を打つ原曲はもちろん、麻生久美子さんによるカバーバージョンも、みずみずしい透明感があって素敵な一曲です。
