ドラクエ7の村人の名言【ドラクエ7リイマジンド】
これまで行ってきたドラクエシリーズのなかで、個人的にストーリーがもっとも重いというか深いと感じるのがドラクエ7。
僕はもともとの初代ドラクエ7は未経験で、Switch版で発売されたリイマジンドが初体験だったけど、一つ一つの島の小さな物語がどれも嘘でしょと思うくらい濃厚だと思う。
命に限りのある人間と、ロボットとの愛情を描いたゼボットとエリーの物語や、姉と弟の依存関係と自立を描いたネリスとザジの物語など、人間の業みたいな部分まで触れるストーリーが続く。
ゲーム内では、いわゆる「名言」というのも見られ、そのなかで僕がいいなと思ったのは、魔物によって霧に覆われた村レブレサックの回に出てきた村人の台詞。
実は神父さまが、村の人々を守るために魔物と取引し、魔物の姿に変えられただけだったのに、そのことに気付かず、村人たちが神父さまの命を奪おうとする。
結局、その誤解は解けたものの、神父さまは、むしろ自分の存在が、村の人々の心に影をもたらしてしまうと、自分一人が村を出ていくことに決める。
村人からしたら、悪気はなかったものの村の神父さまを魔物と錯覚してみんなで火炙りにしようとしていたのだから、どうしても自責の念に駆られる。
それなら、自分がいなくなったほうが、この村にとっていいだろうと神父さまは判断したというわけだ。
しかし、この村の「未来」の世界(ドラクエ7では過去と現代を行き来する)では、その村の言い伝えのなかで、村の人々がむしろ神父さまを守った、魔物と、(ほんとうは魔物を倒した)勇者たちが敵だった、と歴史が書き換えられている。
一家族だけ、その歴史は嘘だと知っていたものの、村の大多数はその嘘の物語を信じ込んでいる。
聞き心地のいい物語を信じている。それは自分たちの“加害者意識”を刺激されないからだろうか。
そして、その嘘だと知っている村人(少年リフの父親)の言葉が、現代社会も風刺するような名言だと思う。
リフの父親は、「多くの人々が、信じるものが 世の中 正しいことになる。真実がどうであろうと。」と言い、今では、ほんとうはこうなんだと伝えること自体諦めてしまっているようだ。
今の世の中も、そういった「物語」がさも真実のように広まってしまったら、ごく少数の人が、それはおかしい、間違っている、と言っても誰も耳を傾けてはくれないし、それが自分達にとって都合が悪いものならなおさらだと思う。
相当鋭く刺さる社会風刺的な名言だと思う。
