このサイトでは、アフィリエイト広告を利用しています。また、感想に関しては、一部ネタバレを含んでいる場合があります。

元気がなければなんにもできない

元気があればなんでもできるという言葉を、アントニオ猪木がよく言っていた。テレビの向こうで発せられる、その強い言葉を、当時僕は複雑な心境で聞いていた。元気があればなんでもできる。元気がなければ、なんにもできない。体や心を病んで、元気がなくなると、そのことを痛感する。

元気があったら、なんでもできるような気がしてくる。やってみようと思う。一歩踏み出してみる。歩き続けてみる。でも、元気がなければ、なにもかもがしんどく、疲れる。灰色の世界で、全てが遠く、一歩踏み出すことさえも怖い。今にも崩れ落ちそうになる。元気がなければ、なんにもできない。

はしゃいだり、笑ったり、ということをしないでも、静かに、気に満ちている、元気だということもある。逆に、一見すると明るそうに見えても、内側では泣いている、ということもあるだろう。元気があると、羽ばたける。自由に飛び回れる。元気がなければ、どこまでいっても、鎖で繋がれているような気がしてくる。

別に卑屈になって聞いていたわけではなく、ただ、元気があればなんでもできる、というのは確かにその通りで、深い言葉だなぁと思った。そして、その元気の出し方がわからない、という自分にとって、本当そうだよなぁと思いつつも、その元気がないんだよなぁと、自分への言葉ではないような気持ちで聞いていた。