違いがわかる男と感受性

記憶の底のほうで音楽とともに流れている「違いがわかる男」というフレーズ。よくコーヒーのCMで流れていた。なんのコーヒーだったかな、と思って調べてみると、ネスカフェのゴールドブレンドで、「ダバダ〜」とい…

やぎさんゆうびんの歌詞と解釈

子供の頃に耳にし、印象に残っている、しろやぎさんとくろやぎんのやり取りを歌った童謡の一節。「しろやぎさんから おてがみついた くろやぎさんたら よまずにたべた」。 この歌は、詩人のまど・みちおさんの詩…

「皆病んでる、必死に生きてる」

ミスチルの昔の曲の歌詞を読むと、その頃の時代を真っ直ぐ歌っていることもあり、当時の社会の暗さが描かれているものがある。一方で、その暗さは、決してもう過ぎ去った過去のものではなく、むしろ、今の全体に蔓延…

もののけ姫の音楽のレコード

スタジオジブリが、ジブリ製作映画のサントラのアナログレコード版を出している。映画公開時に出されたレコードということではなく、昨年の6月に、12作品のサントラが限定生産で発売された。ずっと欲しいなと思い…

ガラスのコップに熱湯を注いで割れた冬の朝

朝からずっと寒い。立春を過ぎても、特に春めいた様子は微塵も見られず、いっそう寒く、雪の予報も出ている。ニットを着込み、湯たんぽを足元に置き、それでも震えながら、作業をしている。しかし、これでは敵わない…

原始さんと究極薬品

原始さん 漫画家の水木しげるさんの代表作『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメでは、1972年公開の第40話で、「原始さん」という妖怪が登場する。原始さんは、もともと水木さんがアニメ版放送以前に発表した『原始さん…

吉野弘『祝婚歌』

正しいことを言うことが、必ずしも正しいとは限らない、ということをときどき思う。 それは、「正しさ」というものが、時代や立場によっても違うから、ということだけでなく、「正しさ」という絶対的な担保によって…

家電なし生活を綴った『寂しい生活』

何のきっかけで知ったのか忘れてしまったが、そのタイトルとシンプルでゆるいイラストの組み合わせに惹かれて、最近、『寂しい生活』という本を読んだ。出版自体は、2017年と、少し前の書籍になる。 稲垣えみ子…

マキバオーの続編とその後

今は、マキバオーの続編と言っていいのか、新しいマキバオーと言うべきなのか、従来のマキバオーの新作である『たいようのマキバオー』という漫画を読んでいる。もともとが『みどりのマキバオー』で、新作が『たいよ…

「あの夏僕はさまよえる旅人」

朝目が覚めて、ふと、「あの夏僕はさまよえる旅人」という曲の冒頭の一節が蘇ってきた。 力強く、キリッとしたガールズバンド風の声で、リズムは、「あのなーつ、ぼくはー、さまよーえるたびーびとー」だ。 誰の曲…